沖縄の海の中にある不思議な宮殿

沖縄ダイビングの注目スポットとして数えられるエリアに、宮古島があります。宮古島は沖縄の周辺にいくつもある島々の内の一つで、リゾートとしての特性を持つ沖縄エリアにあって、例にもれず年間を通して多くの観光客が訪れる地としても有名です。

そんな宮古島よりボートを漕ぎだして三十分の所に、沖縄ダイビングの特徴ともいえる、他ではできない体験ができる稀なる場所として、魔王の宮殿はあります。まるでRPGの中から飛び出してきたような一風変わった名前のその場所では、ダイビングの中でもケープダイビングとして分類される、いわゆる洞窟潜水型のアクティビティが楽しめます。

魔王の宮殿という名は、水深三十メートルという届く光も乏しい環境の中、狭く入り組んだ通路の先にある、まるで何かのホールのように開けた空間を形容して付けられたものとされています。岩の質感が荒々しい深海の洞窟の中にあって否応なく高まるスリルと、その後目にすることになる、青白く浮かび上がる神秘的な内部の光景の組み合わせは、ダイバー達に不思議な感覚を抱かせます。

魔王の宮殿でのダイビングは洞窟という特殊な場所に対応できる、より深くまで潜れる技術を示せなければ挑戦が許されず、専門のライセンスを有すことで可能になります。ダイビングのスキルを携えたものだけが辿りつける異界が、宮古の海にはひっそりと存在しているのです。